塗装を長持ちさせる3つの秘訣とは
塗装は、腕のいい職人が塗装した後もしっかりとメンテナンスをしなければ、未熟な職人が仕事をした時と同じような塗装の剥がれや色あせが発生しやすくなります。
塗装費用は、数十万円~数百万円もかかる大規模な工事です。できる限り寿命を延ばし、メンテナンス費用を節約するようにしましょう。
こまめに清掃や補修を実施
塗料も次第に経年劣化します。経年劣化を早める原因がカビや苔の発生です。自然に囲まれているけれど湿気の多い住環境の場合は、屋根材や外壁材にカビや藻などが繁殖する前に水洗いによる洗浄を行いましょう。
また、半年や1年ごとに定期点検を実施し、塗装の浮きや剥がれ、チョーキング現象などの劣化症状や補修箇所を見逃さないようにしてください。部分補修で済むと被害も拡大せず、雨漏り被害や建物の腐食も防げます。
チョーキング現象などは、塗膜の劣化症状ですので、そろそろ塗り替えの時期が来ているサインです。塗り替えメンテナンスは、タイミングを見て思い切って実施するようにしましょう。早めの再塗装がおすすめです。
耐久性の高い塗料を使用する
グレードの高い塗料は価格も高額ですが、寿命も長くなるという関係があります。主流のシリコン系塗料は寿命が8~15年です。
シリコン系よりも寿命が長い、フッ素系塗料(15~20年)、光触媒塗料(10~15年)、遮熱塗料(15~20年)などを使用すると、寿命が長くなるうえに高い機能性を持ち合わせているので、長期間快適に住むことができるでしょう。
周辺環境にも左右されますので、20年持つ塗料といっても、実際には15~17年程度で塗り替え時期を迎えることがあります。自然災害が塗料の寿命を縮めることがありますが、定期点検により破損箇所や塗料の劣化症状を見逃さないようにしてください。
塗料の寿命に合わせたメンテナンスを実施
建物全体の寿命の目安は構造や素材により決まっていますが、メンテナンスやリフォームを施すことで、建物の寿命そのものを延ばすことができます。
再塗装メンテナンスに使用する塗料も建物の構造や素材に合わせて選ぶ必要があります。10年に一度は再塗装するほうが建物が長持ちします。グレードの高い塗料なら、15~20年に一度になるでしょう。
木造住宅やプレハブなどは、建物の耐用年数が短いので、再塗装メンテナンスも少なくなり、建て替えを実施したほうがよくなることがあります。そのため、メンテナンス頻度と建物の寿命を考慮して、あえて安価な塗料を使うことがあります。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。