外壁塗装で塗装しない部分とは?
外壁塗装では塗装する部分にだけ目が向いてしまうようですが、塗装しない部分についてもしっかりと養生し、塗料や汚れがついたりしないように最大限の配慮をしています。
プロが行う外壁塗装工事では、塗装しない部分こそ仕上り全体において重要な部分だといってもいいかもしれません。
目立たないが重要な付帯部の塗装
メインは外壁面の塗装ですが、付帯部も塗料の種類や色を変えて塗装します。
木造住宅においての木材や鉄部の塗装は、塗装部分が少ないとはいえ、素材を保護し、耐久性をアップさせます。
付帯部は、雨戸、雨樋、水切り、破風板、軒天井、その他木製部分や鉄部が塗装箇所です。
外壁の塗装でも付帯部の塗装でも養生をしっかりと行う必要があり、養生が不十分ですと、塗料で汚れたり、色の境界線がズレてしまったりすることがあります。仕上り品質にも大きな影響を与えるので、付帯部の塗装であっても手を抜くことはありません。
塗装が必要のない箇所
塗装不要の箇所について一つ一つ取り上げていきましょう。
・建物の基礎
建物の基礎は塗装していませんが、塗装する場合は、専用の塗料を使用します。
建物の基礎は、外側だけではなく、内側からも湿気が排出されています。雨が降ると湿気が多くなり、地面の水を吸い上げてしまうからです。雨 が止んだ後に乾燥しますので、防水塗装をすると内側から塗装がめくれてしまうことがありますので要注意です。
必ず建物の基礎専用の塗料を使用してください。
・ステンレスやアルミ
鉄製の素材に比べると、ステンレスやアルミは錆びが発生しにくいだけではなく、コーティングされているので塗装する必要がない場合があります。
ステンレスやアルミが使用されている箇所は、エクステリアに多く、玄関扉、窓枠、サッシ、手すり、カーポートの支柱などが代表的な例です。
また、ステンレスやアルミは、ツルツルして塗料の密着性が低く、下地処理をきちんとしていないと塗料が剥がれてしまいます。
こうした理由から、ステンレスやアルミには塗装は不要です。
他には、吹き付け塗装のシャッターや鋳物製品も塗装する必要がないようです。
塗装が不要でも、専用の塗料が販売されていたり、塗装面の目荒しをすることで、塗装できることがあります。
塗装前には塗装業者にもよく確認し、塗装が必要な理由や塗装が不要な理由をよく確認してから、どうすべきかを決定するようにしましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。