シリコンよりもラジカル塗料をおすすめする理由
シリコンよりも優れていると言われる「ラジカル塗料」は、近年新しく登場した塗料です。
耐久性もシリコン以上フッ素同等となっているので、シリコン系塗料よりも性能のよい塗料を検討するなら、ラジカル塗料にも注目してみましょう。
ラジカルはなぜシリコン系塗料よりも優れている?
シリコン系塗料は、耐久年数も10~13年ですが、ラジカル塗料はさらに耐久性がアップし、14~16年はもつと言われています。高級で耐久性の高いフッ素塗料に匹敵する耐久性が注目されています。
ラジカル塗料は、2012年頃から登場していますが、まだ知名度が低く、実際に施工した事例も少ないのがデメリットです。大手塗料メーカーからもラジカル塗料が登場していますので、実績が少なくて心配な方でも選択しやすい塗料です。
ラジカル塗料は、高耐候の酸化チタンと光安定剤を含む塗料のことで、ラジカルと呼ばれる劣化因子を制御し、耐久性をアップさせています。
ラジカルは、紫外線、酸素、水が触れると顔料が劣化することがわかっています。劣化因子「ラジカル」を制御できる塗料が「ラジカル塗料」となっています。
ラジカル塗料の優れた利点とは?
ラジカル塗料に使われている合成樹脂は、シリコンやアクリルです。
ラジカルを制御する高耐候の酸化チタンや光安定剤を配合し、代表的な塗膜の劣化症状のチョーキング現象を抑えています。他にも防汚性や防カビ性に優れ、変色しにくいので塗膜の光沢が長期間持続します。
フッ素塗料よりも価格が安く、耐久年数がアップしています。
さまざまな下地に使われ、よく伸びるので塗装作業も容易でスムーズです。
ラジカル塗料の施工費用の目安
ラジカル塗料の施工単価は、1平米あたり2200~4000円です。シリコン系塗料と同じような価格帯です。
耐用年数が若干延びますので、コストパフォーマンスはシリコン系塗料よりもよくなることがあります。
おすすめのラジカル塗料
最初のラジカル塗料、日本ペイントのパーフェクトトップが登場したのは、2012年です。
まだ、歴史が浅いので、ラジカル塗料は信頼できる大手塗料メーカーの製品を使ったほうが無難です。
その中でも塗装実績の多いラジカル塗料についてご紹介します。
・日本ペイント「ニッペ ファインパーフェクトトップ」
油性塗料ですが、「パーフェクトトップ」を改良したラジカル塗料です。
塗装できる素材が幅広いのが特徴です。
・日本ペイント「ニッペ パーフェクトセラミックトップG」
水性塗料です。セラミックを配合し超耐候性を誇ります。
・エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」
シリコン系の水性ラジカル塗料です。施工例が豊富です。
・関西ペイント「アレスダイナミックTOP」
雨天時も施工可能で、他のラジカル塗料には少ない濃い色が選べます。窯業系サイディングの塗装にも使用されています。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。