初めての塗料選びで注意すべきポイント
塗料選びは本当なら非常に難しい作業です。初めての屋根や外壁塗装では、塗料に関する知識もゼロに近いでしょう。そんな方でも戸建て住宅や注文住宅を購入した後は、定期的な屋根や外壁の各種リフォームや塗装メンテナンスが必要であることをしっかりと認識しておきましょう。ここでは、簡単にわかる塗料選びのポイントについて解説していきます。
水性塗料がおすすめ
塗料は、大きく分けて油性と水性の2種類が存在します。油性塗料のほうが性能がよいとされてきましたが、性能の高い水性塗料の登場により、環境や人体にも安全に使えるようになってきています。
水性塗料は、水で薄めることができ、シンナーなどの有機溶剤を使用しないので比較的安全です。刺激の強い臭いがしないことや刷毛(はけ)で塗装しているときに、手についても水で洗い流すことができます。一般住宅では、特殊な環境にある場合を除いて、水性塗料を選ぶようにしてください。
用途や場所に合った専用塗料がおすすめ
大手メーカーに限らず、塗料メーカーでは、数多くの製品を販売しており、用途や場所に応じた適切な塗料を使用することにより、塗料の性能が十分に発揮されるようになっています。塗料選びでは、塗装業者などの専門家と共に色も含めて最適な塗料選びを行う必要があるでしょう。
屋根用、外壁用、トタン屋根用、コンクリート用、鉄用、などの塗装対象を限定した塗料も数多く販売されています。各専用塗料は、防腐効果、防錆効果、耐候性能、高弾性など、塗る対象物に合わせて、機能を調整している製品が多くなっています。逆に一つの塗料で、素材の異なる多種類の箇所の塗装ができる「マルチタイプ」の塗料も存在します。
色と同じようにツヤにもこだわる
塗料選びでは、色選び、配色やツートンカラーなどの最適な色の組み合わせを選ぶことも重要です。他にも塗る対象物によっては、ツヤ有タイプやツヤ消しタイプの他、ツヤの程度に応じて塗料を選ぶことができます。
塗料の機能とグレードで選ぶ
塗料のグレードは、シリコン塗料が最も多く選ばれていますが、耐久性を求めるならよりグレードの高いフッ素塗料になりますし、遮熱・断熱、高い防水機能を持った機能性塗料も存在します。各塗料のグレードは、耐用年数に応じて価格が上がっていきます。
予算と将来のメンテナンス時期に応じた最適な塗料選びを行う必要があるでしょう。さらに、外壁だけではなく、屋根や雨戸、付帯部などの追加で塗装すべき箇所があれば、その部分に適した塗料選びが重要となります。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。