景観法を重視した外壁塗装で美しい町並みを
外壁塗装の色選びでは、景観法を重視した色の選択が行われます。
派手な色使いの建物は、観光地や古い町並みの中で浮いた存在になります。町全体のイメージが損なわれることもありますので、景観条例を制定し、外壁に使う色を制限している場合があります。
お住まいの地域によっては、一般住宅にも適用されることがありますので、外壁の塗装やリフォームでは特に注意しなければならないポイントになっています。
景観法や景観条例ができたのはなぜ?
景観法のことを知らなくても、お住まいのエリアで景観法や景観条例が制定されている場合は、塗装業者からも指定された色や使えない色についての指示があります。
特に歴史のある古い町並みや文教地区などでは、景観条例により、派手な色の塗装や眩しい電飾などの使用が制限されています。最悪のケースでは、塗装のやり直しを命じられることがあります。
景観法は、地域の活性化が目的で始まりました。建物の色以外にも、デザイン、高さ規制、屋外の広告物などの色やデザインなどの規制も細かく定められていることがあります。
実際に世界遺産の多い町並みなどでは、調和を乱す色の使用や目立ちすぎる色彩の建物の建築などが制限されています。
景観法を意識した外壁塗装
景観法に該当するのは、一般住宅よりも大規模な住宅に多いため、あまり気にしていない施主の方も多いようです。
しかし、住宅地の場合は、似たようなお住まいが集まっていますので、目立つ色彩の建物が存在すると逆に近隣からのクレームになることがあります。
景観法に該当するしないに関わらず、外壁塗装の色は、地域の景観条例に合わせた色の中からお好きな色を選ぶべきでしょう。
色選びで制限がかかり、逆に難しくなってしまうので、設計士や施工会社などを交えてしっかりと打ち合わせを行うようにし、お互いの考え方のズレを極力なくすようにしましょう。
塗装色以外にも部品が持つもともとの色も白や黒、アイボリーなどの目立たず、外壁色に合わせた色を選ぶようにしてください。
景観法のように制限のある中でのバランスを重視した色選びは、失敗することも多いので何度もシミュレーションして全体のイメージを壊さないような色選びを行ってください。
色相明度彩度などを確認
景観法では、使用できる外壁基本色が「色相」「明度」「彩度」の3つの基準で条件が明示されていることが多いようです。
他には、強調色、アクセント色、屋根色などの条件の記載もあります。
数値ではなく、言葉で記載されている場合は、その指示に従う必要があるでしょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。