高圧洗浄でなぜ塗装の耐久性が高まる
外壁塗装工事の高圧洗浄作業は、塗装の品質を決める大変重要なポイントです。正しい下地処理やっているかどうかで塗装の耐久性も変わってしまいます。
特に外壁の塗り替え工事では、旧塗料の塗膜を残したまま塗装すると、塗膜の密着度が低いのですぐに剥がれてしまうことがあります。塗膜の高い品質と高い耐久性を維持するためにもしっかりとした下地処理が必要でしょう。
外壁塗装で下地処理を行う理由
・美観の向上
屋根や外壁塗装の下地処理ではひび割れの補修を実施します。
塗装面は、古い塗料の塗膜が残っています。高圧洗浄作業で古い塗膜をきれいに取り除き、外壁材にひび割れが見つかった場合は、適切な方法で補修します。凸凹した面やひび割れがあると、塗りムラが生じ、仕上りが悪くなってしまうからです。
・塗料の塗膜の耐久性アップ
外壁材は、屋外にあり常に太陽光や風の影響を受けています。湿気が多いとカビや苔も生えやすくなります。時間がたつと汚れが堆積しますし、苔などの量も増えてしまいます。
塗り替え工事では、高圧洗浄作業などでこれまで溜まった汚れを全て落とす必要があります。汚れを落としていないと、塗料が汚れや油などにより密着しないので、塗装後に剥がれてしまいます。
汚れを落とす場合もツルツルにするのではなく、塗料の付着をよくする下地処理なども行うことがあり、外壁材の素材に応じた下地処理を行うことで、塗膜の耐久性をアップさせることができます。
耐久性をアップさせる高圧洗浄作業
高圧洗浄は、下地処理では一番最初に行われています。ブラシやホースを使った塗装前洗浄は、汚れやカビを隅々まで落とすのに時間がかかってしまいます。
チョーキング現象で粉状化した古い塗膜は、高圧洗浄機のほうが落としやすいでしょう。高圧洗浄は塗装ではありませんが、水を使って作業を行います。外壁材の表面は一時的に濡れます。
洗浄作業後は、しっかりと乾燥させた後でなければ、次の作業に進むことはできません。外壁材に水分が残っているまま塗装すると滲みや色ムラが出てしまうからです。
乾燥時間は、半日程度ですが、塗料の種類によっては、1日間あけなければならない場合もあります。雨の日や湿気の多い季節は特に注意したほうがいいでしょう。
高圧の水を使う場合は、外壁材を破損させたり、ケガをしたりすることがあります。周囲に洗浄水が飛散しないように養生もしっかりと行います。
高圧洗浄作業前には、飛散防止ネット、養生ビニール、マスキングテープなどを使用して適切な養生作業を行っています。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。