最新のナノテク塗料は何がスゴイ?

「ナノテク」とは「ナノテクノロジー」のことです。ナノレベルの超微粒子を使い、樹脂量を最小限にまで低減し、塗装時の塗膜に均一に分散して滑らかな塗膜を形成します。
ナノテク塗料の多くは、汚れが付きにくい低汚染塗料となっていますので防汚性に優れています。
メリットが多いナノテク塗料
ナノテク塗料で有名なのが、水谷ペイントから販売されている「ナノコンポジットW」です。
「ナノコンポジットW」に代表されるナノテク塗料は、二酸化炭素の排出を抑制し、地球温暖化を予防できることから環境配慮型の最新塗料として知られています。
・セルフクリーニング機能
高い親水性により、降雨時に汚れを落としていきます。自然の力を利用したセルフクリーニング機能は、ナノテク塗料の最大のメリットです。
・防カビ・防藻効果
湿気の多い場所や風通し、水はけの悪い場所でも、ナノテク塗料の防カビ・防藻効果により、カビや藻が根を張ることなく、長期間きれいな外観を保ちます。ナノテク塗料には微生物の繁殖を抑制するなど、高い殺菌効果があります。
・色あせや変色が少ない
紫外線に強く、色あせや変色などが少なく、色や艶を長期間維持します。耐久年数も長く、フッ素塗料と同等の15~20年程度の期間は性能を維持するとされています。
・難燃性で火災に強い
難燃性とは、燃えにくい性質のことです。塗膜の成分が酸素の侵入を防いで、火災の延焼をストップします。ナノコンポジットWは、JISA難燃1級に合格しています。
その他、人体の健康を害するホルムアルデヒドを抑制していますので、シックハウス症候群でお悩みの方にとっても選ぶならナノテク塗料でしょう。
ナノテク塗料は、油性塗料ではなく水性塗料です。塗装中の臭いの発生も最小限に抑えています。粒子が小さいので汚れが入り込みにくく、乾燥しやすいのもメリットの一つです。
種類や施工例が少ないというデメリット
ナノテク塗料は、他の塗料にはない多くのメリットがありますが、あえていうなら塗料の種類や施工事例が少ないことがデメリットです。
代表的なナノテク塗料は、水谷ペイントの「ナノコンポジットW」ですが、他に同じような性能や施工実績を持つ塗料が少ないのが現状です。
施工業者が限られてしまうことから、一般的な塗料に比べて塗装費用が上がってしまうことが多くなります。
水谷ペイントでは「ナノコンポジットW」の他、耐候性の高いフッ素樹脂の「ナノコンポジットF(中塗・上塗)」、藻やカビを防ぐ「ナノコンポジットW防藻+」などがラインナップされています。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。